生命保険で 保険料の30-50%(人によっては20-60%)も 保険会社の経費や儲けで消えます。つまり 保険金や満期払戻金等、加入者に戻らないお金に 平均的になるのです。払った以上のお金が満期に戻るものも、30-50%引いた後のお金を運用して その金額にするのです。「補償がついて大変お得」では ないのです。
現在なら 大概年平均1.0-1.5%程度の低利回りです(払った総額に対して。外貨建ての場合が多く 為替によっては満期時に元本割れの危険性大)。ご自身で運用されれば 長期的に年平均3-4%で、回すことはそれほど困難では ありません。ですから
- 期間限定の必要最小限で 生命保険なら掛け捨て逓減型で入る(健康状態によって 保険料に差が出るものもあり。差額は自分で運用)
.
- 本人が亡くなっても (精神的ではなく)経済的に困る人がいない場合、入る必要はない(例えば独身者。男性なら結婚されてからとか 女性ならお子様ができてからで十分。若い時に入っておくと 以後の保険料が安くなると 奨められるかも知れません。ですが 上記のように30-50%も消えて、残りをかなり低い利回りで運用されるだけ)
.
- 例えば2千万円の金融資産がある人が、1千万円の生命保険に入る必要性は かなり低い(5千万円くらいしか金融資産がない中小企業の社長さんが、一億円の株主賠償保険や製造物責任保険等に入るのは 大変有効です)
また生命保険や火災保険 自動車の自賠責保険 自転車保険等 もえる人が少ないものは、保険の仕組みが最大限活かされます。ですが 医療保険やがん保険 個人年金等 もらえる人が多すぎるものは、入る価値が低いです。ちょっと計算されてみれば わかりますが、保険料に比べて もらえる保険金額が大変少なくなってます。私も計算して、医療保険やがん保険は スッパリ止めました。
がん保険の「高度先進医療」は 低い追加保険料(私の場合 3-5年前ですが月額980円でした)でも 最高2千万円程度と高額です。ですが がんになった人の1%くらいしか 必要でなく、全部2千万円以上かかるわけでもなく 効くか効かないかもわかりません(効いたと明確なエビデンスが出れば、健康保険等対象になり 高額療養費制度が使えます)。ご心配でしたら、「高度先進医療」だけの保険も 最近は低額であるようです。
終身保険に入った人の7割くらいは やむを得ず途中解約してしまうそうです。長い間には 離職したり 離婚したり、いろいろあるのでしょうね。早期に解約すると 元本割れ、それ以後でも 低い満期利回りさえ 当然下回ります。益々損な賭けになってしまいます。
親御さん等から 終身がいいと奨められるかも知れませんが、現在のような超低金利では 逆に不利です。将来金利が上がっても 一生その不利な低金利条件のままです。バブルの頃は 5%で回るような契約のものもあり、今もその利回りで 絶対に解約や契約変更したらダメな「お宝保険」と言われてます。親御さん等は その成功体験があるのでしょうね。
相続税対策で、払込済み生命保険等が 大変有効な場合は別です。あと 絶対に自分では 貯金もできない、お金があれば 使ってしまうような人は、上記のような保険でも 入る価値があると思います(笑)。